ロシアの辺境にある孤児院で育った6歳の少年ワーニャが、顔も知らない産み母を求めて一人旅に出る物語。新聞に載った実話を基に映画化。
ロシア映画には子供が主役の作品で印象深いものが結構多い。最近では「父、帰る」「パパってなに?」、少し前には「自由はパラダイス」「コーカサスの虜」もあった。そして本作。邦題と予告編を見た印象では、「母を訪ねて三千里」的なストーリーと思い込んでいた。が、前半は孤児院での孤児たちの生活が主に描かれている。孤児をモノのように売りさばき利益を得る養子仲介業者。ロシアではこういったことが社会問題になっているのだろうか?孤児院のドキュメンタリーを手がけたことのある監督だけに、その描写はとてもリアル。 母に会いたい一心から孤児院を飛び出し列車に乗るワーニャ。追っ手がすぐそばに迫る中、小さなワーニャが様々な危機を乗り越えながら旅を続ける姿に、こちらも一緒になってドキドキハラハラ。時には要領よく、機転を利かせる賢さに感心。悪玉の子分でワーニャを捕らえようとした男が、ワーニャの必死さに胸打たれて情けを見せるシーンに感動した。ラストの母との再会も、お約束の感動シーンにしていないのがハリウッド映画とは一味違った味わいが。 公式サイト 『この道は母へとつづく』 Italianetz (05年/ロシア) 監督=アンドレイ・クラフチューク 出演=コーリャ・スピリドノフ マリア・クズネウツォーワ ダーリヤ・レスニコーワ
by pandarin_0728
| 2008-08-16 20:44
| DVD・映画鑑賞記
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