1980年テキサス、狩の最中に死体の山と大量のヘロイン、そして200万ドルもの大金を発見したモス(ジョシュ・ブローリン)は危険を承知で金を持ち逃げしてしまう。しかし、麻薬組織に雇われた殺し屋シガー(ハビエル・バルデム)がモスの行方を追っていた。さらに、事件を知った保安官(トミー・リー・ジョーンズ)も2人の後を追うのだが…。
ようやく見れた~!コーエン監督の話題作。音楽もほとんど流れず、セリフも最低限。ろくに状況説明もなく、追う男・追われる男の姿がただひたすら映し出される。ストーリーは単純といえば単純なのだけど、その語り口はひねくれているというか、一筋縄でいかないというか…。良い意味でアカデミー作品賞を受賞したのが信じられない。 これぞテキサス!という荒涼とした砂漠、乾いた空気。ペキンパーの「ガルシアの首」の雰囲気にもよく似ていて、それだけでわくわくしてくる。そして、そこに転がる血と砂にまみれた死体。とにかく何人死んだか分からないほど、死体の出てくる映画でもあった。冒頭、殺し屋モスが保安官を後ろから羽交い絞めにするシーンの凄まじさはもちろんだが(あのハビエルの顔!夢に出そう)、どんな残酷な殺害シーンよりも怖かったのは殺害シーンそのものを省略してしまったもの。あの親切な鶏トラックのお爺さん、モスの奥さん…。殺されるシーンは映らなくて、その後何事もなかったかのようにその人だけがいなくなってるor次のシーンへ進んでしまう。その静かな間の恐ろしいこと。シガーが持っていたあのガスボンベだか空気銃だかの武器。あれがまたすごいインパクトだった…。ドアの鍵穴をスッポーン!と打ち抜いていく姿はちょっとトラウマ(笑) 公式サイト 「ノーカントリー」 No Country for Old Men (07年/アメリカ) 監督・脚本=イーサン&ジョエル・コーエン 出演=トミー・リー・ジョーンズ ハビエル・バルデム ジョシュ・ブローリン ケリー・マクドナルド
by pandarin_0728
| 2008-09-10 20:14
| DVD・映画鑑賞記
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