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『たみおのしあわせ』

『たみおのしあわせ』_a0021956_21482960.jpg御年70歳にもなろうとする原田芳雄、そのカッコよさと色っぽさに改めて惚れ惚れ~。オダギリジョーよりも100倍かっこいい!

古いが小奇麗な、品の良い和風の家に住む父・伸雄(原田芳雄)とその一人息子・民男(オダギリジョー)。内気で女性に奥手な息子に比べ、父はなかなかのプレイボーイ。対照的な性格の父子は母の亡き後、長年2人きりで暮らしてきた。口げんかもよくするが、さりげない口調や仕草から彼らの互いを思いやる気持ちがこちらに伝わってくる。

奥手の民男も見合いの甲斐あり、理想通りの女性・瞳(麻生久美子)と婚約。2人はぎこちなくもほのぼのとしたデートを重ね、幸せの絶頂にいた…ように見えたのだが…。この婚約者がどうやらワケありらしい。あれだけの美人がサエない民男と、それもお見合いなんて。考えてみたらどこかおかしい。しかも演じているのが麻生久美子ときた。見ているこちらの想像力も一層掻き立てられるというもの(笑)

さらには数十年消息不明だった民男の叔父(小林薫)まで登場し、物語の展開は少しずつ変わっていく。ニューヨーク帰りという叔父、その登場シーンから胡散臭い。近所の老人たちと何やら怪しげな行動を取り始めたあたりは面白くなりそうな予感もしたが、後半なぜかすっかり出番がなくなってしまった。ちょっと残念。

父子のほのぼの映画と思わせながらも、ワケあり婚約者、挙動不審の叔父が登場…とだんだん雲行きが怪しくなり、しまいにラストはファンタジー(?)のような、何だか掴みどころのない映画だったなぁ…と言うのが正直な感想。合間合間に織り込まれた笑いも、決して面白くないわけじゃないけどビミョーすぎて浮いてしまっていた感じがする。監督・脚本は岩松了。色々やりたくて全てやってみたらどれも中途半端になってしまったような、そんな印象を受けた。

公式サイト

『たみおのしあわせ』_a0021956_2148699.jpg


「たみおのしあわせ」
監督・脚本・出演=岩松了
出演=オダギリジョー 原田芳雄 麻生久美子 小林薫 大竹しのぶ 富士眞奈美 川辺久造 石田えり 忌野清志郎
by pandarin_0728 | 2009-06-06 21:51 | DVD・映画鑑賞記
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